カードローンの返済は大きく分けて2種類あります。
- 約定返済
- 随時返済
約定返済とは、毎月決まってする返済のこと。
今回紹介する随時返済※とは、約定返済にプラスアルファでする返済のことです。
(※増額返済・任意返済・繰り上げ返済・追加返済とも呼ばれる)
約定返済と違って、随時返済は必ずしなければいけないものではありません。
しかしおトクな完済・早期完済には、随時返済を活用することがカギ。
本記事では随時返済について、詳しく解説していくので参考にしてみてください。
目次
カードローンで繰り上げ返済をするメリット3つ
カードローンで随時返済をするメリットは3つあります。
- 総返済額が安くなる
- 完済が早まる
- 信用が高まる
随時返済を活用できるようになって、カードローンをかしこく利用しましょう。
①総返済額が安くなる
約定返済の場合、返済金額は元金と利息に分けられます。
(たとえば約定返済額5,000円のうち、元金:3,500円・利息:1,500円など)
対して随時返済はすべて元金にかかるので、返済すればするほど元金が減額。
随時返済した分だけ利息が節約できるので、最終的な総返済額が安くなるんですね。
積極的に随時返済をして、ググっと元金を減らしていきましょう。
②完済が早まる
最低返済額だけの返済だと、元金が減りにくく、完済までかなりの時間がかかります。
しかし上述したように随時返済はすべて元金に当てられるため、加速度的に返済期間を短くできるんですね。
つまり完済が早まるので、カードローンのことを考えなくてよくなるということ。
- 本当に完済できるかの不安
- 毎月の支出が制限されるイラ立ち
毎月1~2,000円プラスするだけでも、長いスパンで見れば完済への近道です。
完済を早めて上記のような、返済によるストレスを早期に解消しましょう。
③信用が高まる
随時返済していることは、カードローン会社は把握しています。
そのため積極的に随時返済していると、業者からしっかり返済してくれる優良顧客とみなされやすいです。
また信用情報には、随時返済の履歴が登録されるので把握しておきましょう。
新たなカードローンに申し込むときも、優良顧客だと認識されやすくなるんですね。
長期的な視点を持って、信用を高めるためにも随時返済を活用してください。
信用情報とは、過去の申し込みや借り入れなどの利用履歴のこと。
信用情報を管理する機関を、信用情報機関(個人信用情報機関)といいます。
カードローンの繰り上げ返済をすべきタイミング5つ
「こんなときは随時返済すべき!」といえる場合は以下の通り。
- 最低返済額が安いカードローンを利用している
- 高金利のカードローンを利用している
- おまとめローンを利用している
- 将来的に増額審査を受けたいと思っている
- ボーナスをもらった・給料が上がった
上記に当てはまる人は、ぜひとも随時返済を実践しましょう。
①最低返済額が安いカードローンを利用している
最低返済額が安いと、毎月の返済金額の負担は軽いです。
ただし先述の通り最低返済額だけの返済だと、完済までの道のりは遠くなるんですね。
見方を変えれば、最低返済額の安いカードローンは随時返済しやすいということ。
最低返済額が安い代表的なカードローンは以下の通り。
- プロミス
- 三井住友銀行カードローン
積極的に随時返済したいと考えている人は、上記2社を優先的に検討しましょう。
最低返済額が安いカードローン①:プロミス
- 最低返済額は1,000円~で随時返済しやすい
- 6種類の返済方法のうち5種類が手数料無料
プロミスの最低返済額は1,000円から。プラスアルファで随時返済しやすいです。
また返済方法6種類中5種類が手数料ゼロのため、余計な出費をする心配がありません。
柔軟に随時返済したい人にとっては、うってつけのカードローンといえます。
最低返済額が安いカードローン②:三井住友銀行カードローン
- 最低返済額は2,000円~と随時返済しやすい※
- SMBCダイレクトで自宅にいながら随時返済OK
(SMBCダイレクトの返済は三井住友銀行の普通預金口座が必要)
※毎月のご返済は、返済時点でのお借入残高によって約定返済金額が設定されます。
三井住友銀行カードローンの最低返済額は、2,000円~と銀行カードローンの中でも低め※。
※毎月のご返済は、返済時点でのお借入残高によって約定返済金額が設定されます。
インターネットバンキングである「SMBCダイレクト」を利用すれば、自宅・出先のどちらからでもスマホからカンタンに随時返済ができます。
銀行カードローンを利用したい人は、三井住友銀行カードローンを選べば間違いありません。
②高金利のカードローンを利用している
消費者金融など、高金利のカードローンは利息がふくらむ可能性が高いです。
消費者金融は無利息サービスがありますが、多くの業者は最大30日間。
長く利用していればどうしても、利息の負担が重くなります。
消費者金融を6か月間以上利用している人は、プラス1,000円でも随時返済をしましょう。
高金利の消費者金融は大抵、最大30日間の無利息期間がついています。
無利息期間中は利息がかからないので、返済すればするほど元金は減るんですね。
また無利息サービスをうまく活用すれば、低金利のカードローンよりおトクになることも・・・。
無利息期間中で余裕のある人は、随時返済を活用してなるべく元金を減らしましょう。
③おまとめローンを利用している
おまとめローンは複数社の借り入れを1つにします。
おまとめを組むことで金利は下がりますが、高額の元金が減ることはありません。
おまとめで毎月の負担を軽くできたとはいえ、通常のカードローンを利用するよりも利息は高額になりやすいんですね。
そのため随時返済を活用しなければ、返済が長引く可能性は高いです。
おまとめローンを利用中の人は、十分に注意してください。
随時返済しやすいおまとめローンは以下の通り。
- 東京スター銀行おまとめローン
- アイフル「かりかえMAX」
まだおまとめローンに申し込んでいない人は、上記2社を優先的に検討しましょう。
おすすめ①東京スター銀行おまとめローン
- 最低返済額は低めだから随時返済しやすい
- 随時返済は手数料無料のインターネットバンキング
東京スター銀行おまとめローンの最低返済額は低め。
そのため柔軟に随時返済がしやすいです。
また随時返済はインターネットバンキングで、自宅からラクラク返済。
手数料は無料なので、余計なお金がかかることはありません。
銀行のおまとめローンならば、東京スター銀行おまとめローンがおすすめです。
おすすめ②アイフルかりかえMAX(おまとめMAX)
- 随時返済はアイフルATMなら手数料がかかる心配なし
- 返済期間の目安をもとに返済プランを考えられる
※過去にアイフルを利用したことがある人は「おまとめMAX」
アイフル「かりかえMAX」の随時返済は、アイフルATMの利用で手数料ゼロ円。
またアイフル公式サイトで提示されている、返済期間の目安は以下の通り。
かなり詳しくシミュレートされているので、参考に随時返済をすすめましょう。
消費者金融系のおまとめローンならば、アイフル「かりかえMAX」がおすすめです。
④将来的に増額審査を受けたいと思っている
カードローン利用中で将来的に、限度額の増額をのぞんでいるなら随時返済は必須。
先述した通り随時返済の活用は、カードローン会社からの信用を高められます。
増額審査を受ける方法は主に「カードローン会社から増額の案内が来る」「自ら増額審査を受けたいと申し込む」の2つ。
随時返済を活用していると、増額の案内が来る可能性が高くなります。
また実際に増額審査を受けたときに、審査に大きく有利です。
増額審査を受けられるカードローンは以下の通り。
- SMBCモビット
- オリックス銀行カードローン
まだカードローンに申し込んでいない人で将来的に増額を望んでいる人は、上記2社を優先的に検討しましょう。
増額審査とは、利用限度額を引き上げるためにする審査のこと。
たとえば利用限度額800万円としても、最初から800万円借りられることはありません。
どんな人でも最初に設定される利用限度額は、高くても50万円までなんですね。
50万円を超える利用限度額を希望する場合は、増額審査が必要になります。
増額可能なカードローン①:SMBCモビット
- 利用限度額は最高800万円で増額にピッタリ
- SMBCモビットから増額案内の電話をしてもらうことも可能
SMBCモビットの利用限度額は最高800万円で、増額するのにピッタリなカードローン。
基本的にSMBCモビットの増額申請は電話です。
専用サイト「My モビ」から手続きすれば、SMBCモビットから電話連絡をしてもらえます。
増額可能なカードローン②:オリックス銀行カードローン
- 利用限度額は最高800万円
- 増額審査の申し込みはカードデスクへの電話
(電話番号:0120-890-699 受付時間:平日のみ9:00~18:00)
オリックス銀行カードローンの利用限度額も最高800万円です。
増額申請はオリックス銀行のカードデスクに電話連絡するだけ。
増額審査に関する不安やギモンがあれば、電話で相談もできます。
⑤ボーナスをもらった・給料が上がった
ボーナスをもらった・昇給したという場合は、随時返済する絶好のタイミング。
カードローンに限らず、ボーナスで借金を返済する人は多いです。
ただし一括返済はストレスにもつながるので注意してください。
ある程度は自由に使えるお金を残した上で、ボーナスを随時返済にあてるのがおすすめ。
昇給したという人は増額分を、随時返済にあてるように心がけましょう。
カードローンで繰り上げ返済する時の注意点3つ
カードローンにおける随時返済の注意点は3つあります。
- 約定返済額を延滞しない
- 手数料ゼロの方法で返済する
- 返済シミュレーションを活用する
特に①②の注意点は必ず守るようにしましょう。
①約定返済額を延滞しない
書いてきた通り、随時返済を活用するのは大変良いことです。
しかしそのために金欠の原因となり、次の約定返済を延滞するのは本末転倒。
随時返済をしても、毎月の約定返済が免除されるわけではありません。
カードローンの随時返済は必ず、金銭的余裕が残る範囲で行ないましょう。
仮に1週間ほど延滞しても信用情報に影響はありませんが、以下のことが起こります。
- 遅延損害金を払うことになる
(遅延損害金=延滞の罰金) - 増額審査のクリアは難しくなる
ムダなお金を払いたくない人・増額を狙っている人は注意してください。
遅延損害金の計算方法は以下の通り。
仮に50万円を借りていて30日間延滞すると、遅延損害金は以下のようになります。
(遅延損害金利率は年20.0%とする)
上記の場合は「8,219円 + 延滞している返済金額」をすぐ返済しなければいけません。
高額な遅延損害金により、コツコツしてきた随時返済が水の泡になることも・・・。
延滞だけは絶対にしないように、あらゆる手を尽くしましょう。
②手数料ゼロの方法で返済する
一般的に手数料有料のATMの場合、108円または216円の手数料がかかるんですね。
しかし手数料有料の随時返済を繰り返すと、1ヶ月分の利息に匹敵する可能性も・・・。
そうなっては随時返済のメリットである「総返済額が安くなる」の効果が薄くなります。
随時返済する際は必ず、手数料ゼロの方法で行なうことを心がけましょう。
口座引き落としは、無料でできる返済方法の1つ。
しかし口座引き落としは大抵、約定返済で利用されることが多いです。
つまり随時返済は、口座引き落とし以外の返済方法で行なわれるんですね。
カードローン会社によっては約定返済とわかるように、約定返済期間が設けられています。
約定返済期間以外に返済をすると再度、約定返済する必要があるので注意しましょう。
③返済シミュレーションを活用する
カードローン各社は公式サイトで、返済シミュレーションを用意しているんですね。
参考画像:三井住友銀行カードローンの返済シミュレーション
返済シミュレーションを活用することで、随時返済をスムーズにすすめられます。
用意してあれば積極的に利用して、返済計画を作るのに役立てるのがオススメです。
業者ごとの返済シミュレーションの有無は以下の通り。
カードローン各社 | 返済シミュレーションの有無 |
---|---|
あり | |
あり | |
あり | |
あり | |
あり | |
あり | |
あり | |
なし | |
なし | |
あり | |
あり | |
なし | |
あり |
消費者金融は基本的に、返済シミュレーションを用意しています。
銀行カードローンは業者によってまちまちです。
なるべく返済シミュレーションを利用しながら随時返済を活用してください。
まだカードローンに申し込んでいない人は、返済シミュレーションがある業者への申し込みを優先的に検討しましょう。
具体的な返済シミュレーションの活用方法(一例)
・30万円を借りたい
・1年で完済したい
三井住友銀行カードローンで30万円を借り入れて、最低返済額だけで完済するとします。
その場合は「返済期間は13年(0ヶ月)」かかってしまうんですね。
1年で完済したいAさんは、どのくらい毎月返済すれば1年で完済するでしょうか。
そこでAさんは「返済額シミュレーション」を試しました。
返済額シミュレーションの結果は以下の通り。
返済額シミュレーションを利用してAさんは、30万円を1年で完済するには最低返済額に約21,000円をプラスして返済し続ける必要があることがわかりました。
このように利用者自身の状況や希望に応じて返済シミュレーションを活用するとゴールが見えやすく、随時返済のモチベーションも保ち続けられます。
返済の途中で新たに借り入れることもあると思いますが、その時はまたその時点での数字に合わせてシミュレーションすればOKです。